賃貸物件にウインドエアコン(窓用エアコン)をノーダメージで取り付ける

はじめに

実は数か月前に引っ越したんですが、
今の家には備え付けのエアコンが無い部屋があり、夏に向けてどうしたものかと思ってました

リビング用のエアコンは別途購入したものの、
前の家で使っていた「ウインドエアコン(窓用エアコン)」が1台余っていたので、
エアコンが無い部屋に付けてみようと思います

ただし、状況としては以下

  • 窓枠の立ち上がりが小さい
  • 賃貸なのでできれば穴を開けたくない、傷もつけたくない
  • それでいて落ちないようにしっかり固定したい

立ち上がりが無い(小さい)場合、説明書には同梱の「L字金具」をビス止めするように記載されているんですが、
賃貸物件なので穴を開けるのはできる限り避けたいところ…

ということで、家にできる限りダメージを与えず、ウインドエアコンを設置したいと思います!

※追記:
ウインドエアコンがあると窓を閉めることができない(鍵を閉めることができない)との情報が出回っていますが、
この手順で取り付ければその心配もありません

また、窓用エアコンのメリットについてはこちらの記事で紹介しています

窓用エアコンのススメ
はじめにエアコンが無いと過ごせないような蒸し暑い日が続きますが、実はエアコンにはよくある壁掛けのエアコン以外にも種類があるのをご存じでしょうか?今回紹介するのは窓用エアコン(ウインドエアコン)です我が家でもある理由で一台所有しており、今も稼...

結論

結論から言うと、 窓枠の立ち上がりが小さい(ほとんど無い)場合でも、
壁や窓枠に穴を開けることなく設置することは「可能」です!
(もちろん、窓の種類によってはうまくいかない可能性もあります)

前の家でも、今の家でも同じ方法で取り付けができました

ここではそのやり方を紹介したいと思います

現状

取り付け後の状態を紹介します

ちなみに、我が家はCORONAのウインドエアコン(CW-F1617)です

同じCORONA社製の最新機種はこちら
4年たちましたが、正直ほとんど性能は変わっていないんじゃないかと…

今の部屋は10畳ありますが、
真夏の日中でもない限り、そこそこ冷えます

少なくとも、前の家の6畳部屋だと真夏でも寒いくらいに冷えました
冷房能力的には全く問題ないと思います

取り付けるときのポイント

ポイントとしては

  • 窓枠の溝にL字金具をはめ込むこと
  • 窓の左側にエアコンを設置する事

でしょうか

これさえ守っておけば、エアコンが外れることはまずないです

実際どのような状態かというと

下側

上側

下側だけ、溝からのレールの立ち上がりが小さいので、
L字金具を溝にはめ込んでいます
(両面テープで接着しています)

上側は特に何もしていませんが、
溝から取付枠が外れないような形になっています

おそらく、一般的な窓であれば、閉めたときは左側の窓が奥側になると思います
なので、写真のように、閉めているときも窓のレールと溝が見えている状態になるかと思います

その窓枠のレールと溝を有効活用する感じでしょうか

この取り付け方であれば、取付枠を窓枠の溝に完全にはめ込んでしまうので、
板を溝と溝にはめ込んでいるような状態にできます(下図)

そう簡単には取れないことが分かると思います

何が良いかというと、もちろん、
L字金具の固定にビスなどを使っているわけではないので、
家に全く傷がつかないことですね!

前の家を退去するときも、当然、補修費を請求されるようなことはありませんでした
おそらくエアコンを取り付けていたことも気づかれていないでしょう

ビスで穴を開けるくらいであれば
退去時にお金を取られることもないかもしれませんが、
それでも全く傷をつけないに越したことはないと思います

力学的に検証

モデル化と計算

折角なので、エアコンがどういう状態になっているのか、力学的に検証してみます

エアコンと取付枠を一体とし、
単純なモデルとして力関係を図にしてみます

イメージ図


ウインドエアコンの重心は大体真ん中として、
窓枠からの反力をそれぞれ \(F_1\), \(F_2\) とします
作用反作用の法則から、窓枠にかかる力もそれぞれ \(F_1\), \(F_2\) です
このとき、力の釣り合いの式は

$$
\left\{
\begin{array}{l}
Mg - F_1 = 0 \\
Mg L_1 - F_2 L_2 = 0
\end{array}
\right.$$

※ただし、力の向きは図示している方向にかかっているものとします

であるため、\(F_1\), \(F_2\) はそれぞれ

$$
\left\{
\begin{array}{l}
F_1 = Mg \\
F_2 = \frac{Mg L_1}{L_2}
\end{array}
\right.$$

です

ここで、さらに \(M=22\) [kg], \(L_1=12\) [cm], \(L_1=150\) [cm] とすると、
(カタログと家の窓からざっくり決めました)

\(F_1=22\) [kgf], \(F_2=1.8\) [kgf]

(SI単位系で書けよ、とのツッコミはやめてください…)

つまり、下側の窓枠には下方向(重力方向)に22kg、
上側の窓枠には横方向(室内側方向)に1.8kgの力がかかります

意外とこんなもんなんですね
実はウインドエアコンはほぼ窓枠に「乗ってるだけ」なんです

考察

まとめると、
面白いことにウインドエアコンは

  • 下側の窓枠にはほぼ乗っているだけ
  • 上側の窓枠に、転げ落ちないように捕まっている(2kgくらいの力)

ということになります

なので、上で紹介したように、
窓枠から取付枠が外れさえしなければ大丈夫なんです(特に上側)

まとめ

エアコンメーカーから推奨されている取り付け方ではありませんのであくまで自己責任ですが、
賃貸物件で穴を開けることに躊躇されている方、ぜひ参考にしてもらえると嬉しいです

きゅうこん

きゅうこん

元メカ設計者、現なんちゃってAIエンジニア。実験データを分析しているうちにプログラミングとAIのスキルを習得(?)職業何ですか?と聞かれたときに何と答えるべきかを考える日々。 Qiita: https://qiita.com/kamome885

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